50代が結婚式にお呼ばれしたときの服装マナー
50代になると、結婚式のお呼ばれ服も若い頃とは違った視点で選ぶ必要が出てきます。大人の女性として、場にふさわしい品格を保ちつつ、華やかさも演出したいものです。
ここでは50代が結婚式にお呼ばれしたときの服装マナーをいくつか紹介します。
素材の質にこだわる
上質な素材は、大人の女性にふさわしい気品を与えてくれます。また、素材の質が良いと、着心地も格段に良くなります。長時間の着用でも疲れにくく、快適に過ごせるでしょう。
例えば、シャンタン素材のドレスはいかがでしょうか。シャンタンは表面に独特な凹凸があり、高級感のある光沢が特徴です。地模様のある生地や刺繍入りのドレスも、華やかで上品な印象を与え、大人の女性によく似合います。
過度な肌の露出を避ける
露出を抑えることは、上品さを保つだけでなく、周りの人に不快感を与えないための配慮でもあります。結婚式は新郎新婦をお祝いする場であると同時に、多くのゲストが集まる場です。年齢や立場に合わせた服装を選ぶことで、周囲への配慮を示せるでしょう。
スカートの丈も重要なポイントです。膝が隠れる長さを選ぶとかしこまった印象になり、50代女性にふさわしい上品さを演出できます。
全身黒ずくめは避けて程よく華やかにする
50代が結婚式に参列する際、全身黒ずくめの服装は避けるのがマナーです。黒は喪服を連想させるため、お祝いの席にはふさわしくありません。お祝いの席には華やかさを取り入れることが大切です。
黒のドレスを着る場合は、シルバーやゴールド、ベージュなどの明るい色のボレロやショールを羽織ったり、華やかなアクセサリーを身につけたりして、アクセントをつけるのがおすすめです。また、ダークカラーのドレスを選ぶのも良いでしょう。ネイビーやダークグリーンなど落ち着いた色味なら、上品で華やかな印象を与えられます。
白っぽい服装は避ける
結婚式では、花嫁が白いウェディングドレスを着るのが一般的です。そのため、ゲストが白っぽい服装をすると、主役である花嫁を引き立てないことになります。ゲストが純白のドレスを着るのは絶対に避けましょう。
白はもちろんのこと、薄いベージュやクリーム色、アイボリー、淡いパステルカラーなども注意が必要です。照明や写真の写り方によっては白に見えてしまう可能性があるためです。特に、自然光が入る昼間の結婚式では、より白っぽく見えてしまいやすいため注意が必要です。
立場別での結婚式ドレスの選び方
大切なご家族やご親戚の結婚式だと、服装もいつも以上に悩んでしまうでしょう。新郎新婦の親族としてご参列するときに覚えておきたいフォーマルな服装についてのマナーや祖母、叔母の立場別のドレス選びのポイントをお伝えします。
母親として結婚式に出席する場合
両親として参列する場合の相応しい服装としては正礼装です。新郎新婦の母親として出席する場合は相手の両親と両家で服装の格、バランスを揃えることが大切です。
しかし親族だけのパーティーやレストランやゲストハウスなどのカジュアルなスタイルでの披露パーティーなら、セミフォーマル(準礼装)で合わせてバランスを取るのも良いでしょうか。
祖母、叔母として結婚式に出席する場合
祖母、叔母として参列する場合、新郎新婦の母親より格下の服装になるようにセミフォーマル(準礼装)を選ぶのが一般的です。親族の雰囲気に合わせたドレスを選びつつも、黒1色にならない華やかさのある着こなしの工夫が必要です。
若い頃は流行を重視して選んでいた方も上品に着こなせる上質なドレスを選びましょう。デザイン性の高いドレスは、1着でも上品かつ華やかに着こなすことができます。
職場の上司・同僚・部下として結婚式に参加する場合
職場関係の結婚式では上司・同僚・部下としての立場をわきまえ、TPOに合ったドレスを選ぶことが大切です。まず、華やかすぎず、落ち着いた印象のドレスを選びましょう。ネイビーやグレー、ベージュなど、シックなカラーがおすすめです。
素材は、上質なものにこだわりましょう。シルクやサテン、レースなど、光沢感や上品さのある素材を選ぶと、大人の女性としての風格を演出できます。
デザインは、シンプルながらも華やかさを添えたものがおすすめです。スカート丈は膝が隠れるか、ふくらはぎ丈くらいが適切です。短すぎたりする丈は避け、上品な印象を与えましょう。
友人として結婚式に参加する場合
友人の結婚式には、大人の魅力を引き立てる上品なドレスを選びましょう。例えば、レースや刺繍、ビジューなど、繊細な装飾が施されたドレスはいかがでしょうか。華やかさと上品さを兼ね備え、50代女性によく似合います。
カラーはディープカラーやアースカラーなど、上品な中にも華やかさのあるものがおすすめです。スカート丈は膝が隠れる丈やミモレ丈が上品な印象に。ロング丈なら、よりエレガントな雰囲気を演出できます。
会場の雰囲気によっては、パンツスタイルもおすすめです。フォーマル感を保ちつつ、自分らしいスタイルで参加しましょう。
お悩み別での結婚式ドレスの選び方
50代ならではの魅力を意識しながら悩みもカバーできるドレス選びについて紹介していきます。
スタイルよく見せたい
ドレスを選ぶ際、多くの女性がスタイルをよく見せたいと思うのではないでしょうか。年齢を重ねるごとに隠しておきたい体の部位が増えてきますが、すべてを隠そうとすると重い印象になってしまいます。さらに、年齢よりも上に見られてしまう可能性もあるため、全体のバランスを考慮して選ぶのがポイントです。
具体的に、首回りが気になる人はハイネックのノースリーブにロング丈のドレスで縦ラインを強調します。ストールをプラスすると軽やかな印象になり、全体的に重くなりません。二の腕が気になる人は、首回りをスッキリさせて袖付きのドレスやボレロを着用してカバーします。また、ウエストが気になるのであれば、胸元やウエストラインにギャザーがあるドレスがぴったりです。下半身をカバーしたい人はハイウエストで足長効果を狙ったり、アシンメトリーの裾で下半身への視線を分散させたりできます。
ちなみに、着痩せ効果が期待できるのは寒色系のドレスです。補正下着を活用すれば全体的にスッキリした印象に仕上がります。
体系をカバーしたい
出産や体重増加などでお腹まわりや足腕など体型をカバーしたいところが多くなり、全身をカバーするドレスを選ぶ方も多いですが、露出がないので暗い印象になってしまい、華やかさに欠けてしまいます。そのため、胸元や二の腕などを部分的に肌見せを心がけ、上品さを演出しましょう。
例えば、パステルカラーやベージュといった柔らかい色は、膨らんで見える膨張色と言われています。しかし収縮色の黒だと華やかさにかけると感じる方にはネイビーがおすすめです。ネイビー以外にも、色のトーンを少し落とした上品なカラーを選ぶのも良いでしょう。
二の腕をすっきりさせたい時は、ノースリーブに袖付きのボレロやストールを羽織ると効果的です。腕の最も太い部分を隠せるように薄い柔らかい生地やレースの袖で隠すと良いです。
また、縦長のIラインのドレスの方が全身をすっきり見せることができます。胸元はすっきりした Vネックのドレスにネックレスなどを組み合わせると、Iラインを強調して全身をすっきり見せることができます。
若く見せたい
大人の女性としてきちんとしたいものの、地味になると老けて見えることもあります。きちんと感がありながら若々しい印象にするには、ドレスや小物を選ぶ際に顔映りを意識するのがポイントです。
例えば、きちんとした印象に見えやすいダークカラーのなかでも、黒を着るよりネイビーを着たときのほうが明るく上品な雰囲気になります。また、ダークカラーのドレスにシルバーやベージュといった明るい色の羽織りものを合わせるだけでもよいでしょう。それから、同じ色でも総レースのドレスにするなど、素材によっては華やかな印象に仕上がります。
【カラー別】50代におすすめの結婚式ドレス
50代の方は、「色」でドレスを選ぶのがおすすめです。結婚式場の雰囲気や肌の色によって、似合う色は変わります。
ここではカラー別に、50代におすすめの結婚式ドレスを紹介します。
地味すぎず華やかに着こなすならネイビー
ネイビーは黒よりも柔らかく、それでいて華やかさもあるため、地味すぎず派手すぎない、絶妙なバランスのカラーです。フォーマルな場にもふさわしく、安心感があるのも人気の理由でしょう。50代、60代になっても、自信を持って着こなせるカラーです。
レースやビジューなどの装飾を加えれば、さらに華やかさをプラスできます。また、プリーツやドレープなどデザイン性のあるドレスもおすすめです。
ネイビーはさまざまな色と相性が良いので、小物使いで個性を出すことも可能です。ゴールドやシルバーのアクセサリーで華やかさをプラスしたり、パールのネックレスで上品さを格上げしたりと、さまざまなアレンジができます。
華やかさを出しつつ派手さを避けたいならブルー・グリーン系
ネイビーのドレスは定番で人気ですが、もう少し華やかさを求める方には、ブルーやグリーンのドレスもおすすめです。例えば、ロイヤルブルーやエメラルドグリーンなどは華やかでありながら、大人の女性にふさわしい気品を漂わせます。
ブルーは知性と落ち着きを感じさせるカラーです。爽やかな印象を与えつつ、上品な華やかさをプラスできます。グリーンは自然を感じさせる癒しのカラーです。安心感を与え、周囲を和ませる雰囲気をもたらします。
どちらも派手すぎず、上品な華やかさを演出できるのが魅力です。また、結婚式ではネイビーのドレスを選ぶ方が多いため、周りと色が被りにくいのもポイントです。
大人っぽく落ち着いた雰囲気ならブラウン系
50代になると、華やかすぎる色よりも落ち着いた色味の方がしっくりくるという方も多いのではないでしょうか。ブラウン系なら明るい色でも上品に着こなせ、大人の表情を柔らかく見せてくれます。
ブラウンにはさまざまな種類があります。ベージュやキャメルのような明るいブラウンは優しく柔らかな印象を与え、肌馴染みも抜群です。チョコレートのような深みのあるブラウンは落ち着いた雰囲気を演出し、大人の魅力を引き立てます。
レースやビジューなどの装飾を加えて、華やかさをプラスすることも可能です。ゴールドやベージュ系の小物と合わせれば、上品で華やかな印象に。グリーン系の小物と合わせれば、ナチュラルで落ち着いた雰囲気になります。
【デザイン別】50代におすすめの結婚式ドレス
色だけでなく、デザインでドレスを選ぶのもおすすめです。
ここではデザイン別に、50代におすすめの結婚式ドレスをいくつか紹介します。
上品な雰囲気の刺繍・レースドレス
上品な雰囲気を演出したいなら、刺繍やレースがあしらわれたドレスがおすすめです。華やかさと上品さを兼ね備え、大人の女性にふさわしい気品を与えてくれます。例えば、繊細なレースが全体にあしらわれたドレスは、エレガントで女性らしい印象に。胸元や袖に刺繍が施されたドレスは、華やかで上品な印象を与えます。
体型カバー効果のあるデザインも多く、気になる部分をさりげなく隠せるのも魅力です。例えば、二の腕をカバーしたい場合は袖にレースがあしらわれたデザインやボレロを羽織るのも良いでしょう。ウエスト周りが気になる場合は、ウエストに刺繍やレースがあしらわれたデザインやAラインのドレスを選ぶと良いでしょう。
親族として参加する結婚式にはフォーマルスーツ
フォーマルスーツは、きちんと感を重視したい場面に最適です。親族として結婚式にふさわしい、格調高い印象を与えられます。落ち着いた色合いで上品なデザインのものが多く、50代の大人の女性にぴったりです。
ジャケットは、ノーカラーやテーラードなどシンプルなデザインがおすすめです。ノーカラージャケットは首元がすっきりとして見えるので、顔周りを明るく華やかに見せてくれます。テーラードジャケットは、よりフォーマルな印象を与えたい時におすすめです。
動きやすさ重視ならパンツドレス
動きやすさを重視するならパンツドレスがおすすめです。パンツスタイルはスカートスタイルに比べて動きやすく、立ったり座ったりが多い結婚式でも快適に過ごせます。近年では、結婚式にふさわしい華やかなデザインのパンツドレスも豊富に揃っています。
パンツドレスはワイドパンツやテーパードパンツなどシルエットにバリエーションがあり、体型に合わせて選べるのも魅力です。ワイドパンツは、ゆったりとしたシルエットで動きやすく、体型をカバーできます。テーパードパンツは裾に向かって細くなるシルエットで、脚を長く見せる効果が期待できるでしょう。