冬の結婚式のドレス選びのポイントを紹介
冬の結婚式のドレス選びはカラーやデザイン、素材にこだわるのがポイントです。ドレス選びの際には季節感を意識するとともに寒さ対策も十分に行いましょう。
カラー
淡い寒色のドレスなどは爽やかな印象を与えてくれますが冬の結婚式では寒々しいイメージになってしまうことがあります。その点、ネイビーは寒色系の中でも深みがあるため、冬に限らずネイビーは結婚式に最適です。
他には冬の定番カラーの黒やグリーン、ブラウンやワインレッド、マスタードイエローなどの暖色系カラーもおすすめです。また冬の結婚式にはパステルカラーを少しくすませたようなダスティーカラーも人気です。
デザイン
寒い時期には長袖やハイネックのドレスがおすすめです。羽織がなくても温かさをキープできます。ノースリーブや半袖でも問題ないですが、ストールやボレロをあわせ、寒さ対策を行うようにしましょう。他にはロング丈ドレスやパンツドレスも人気で、おしゃれさだけではなく、足もとの冷えが気になる方にもおすすめです。
素材
織りや編みで柄をつくった生地のジャガード、光沢感があり、肌触りが柔らかいサテンは、生地が詰まっており、厚みもあるため冬の結婚式に良いと言えます。また起毛が長く生地に厚みがあり、暖かみのある印象を与えてくれるベロアもおすすめです。フォーマルさと温かさの両立ができるものを選ぶのも良いでしょう。
冬のお呼ばれ結婚式…寒さ対策はどうする?
冬の結婚式では、おしゃれなだけでなく寒さ対策も大切です。万が一、体調を崩してしまうと、お祝いの場が台無しになってしまいかねません。
ここでは3つの寒さ対策を紹介します。
防寒用インナーを着用する
お呼ばれドレスに着替えるときは、あらかじめ防寒用インナーを着ておくと暖かさをキープしやすくなります。薄手の発熱インナーやヒートテック素材のインナーなら、ドレスの下に着用しても着膨れせず、スマートに防寒できるでしょう。
また、丈の長いインナーを選べば、お腹や腰回りまで暖かくカバーできます。袖丈も、ドレスのデザインに合わせて、ノースリーブタイプや長袖タイプなどを選ぶと良いでしょう。丈の長いドレスには、レッグウォーマーを取り入れるのもおすすめです。
ただし、裾や胸元、袖からインナーが見えてしまうと、せっかくのおしゃれが台無しです。インナーが見えないように、きちんと隠せるデザインを選ぶことが大切です。
ストールなどの羽織物を用意しておく
結婚式の間、寒さを感じたらすぐに羽織れるよう、バッグの中にストールを入れておきましょう。体温調整を考えて、持っていきたい便利なアイテムです。
式場内は暖房が効いていることが多いですが、教会式やガーデンウェディングなど、屋外でのセレモニーが行われる場合は特に冷え込みます。また、室内で冷えを感じたときにも便利です。外との温度差がある場合も、体温調節がしやすいでしょう。
ストールは、肩や首元を温めるだけでなく、ドレススタイルのアクセントにもなります。例えば、カシミヤやウール素材のストールは、上品で暖かく、フォーマルな場にも最適です。レースやファー素材のストールは、華やかさをプラスしてくれます。
防寒グッズを持ち込む
冬の結婚式のお呼ばれでは、防寒グッズを持ち込むことも効果的です。マフラーやネックウォーマー、手袋などの防寒グッズなら、クロークに預けることができます。カジュアルすぎたり派手なデザインは避けるのがベターです。ウールやカシミヤなど高級感のある素材を選ぶと、結婚式という場にふさわしいでしょう。
貼るカイロや充電式のカイロもおすすめです。充電式のカイロは繰り返し使えるので経済的ですし、充電しておけばいつでも温かい状態で使用できます。また、ブランケットも、冷えを感じた時に役立ちます。会場によっては、ブランケットの貸し出しを行っている場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
【カラー別】冬の結婚式におすすめのドレス
冬に結婚式に参列する場合、カラーでドレスを選ぶのがおすすめです。冬の結婚式という雰囲気にマッチしたドレスを選びましょう。
ここでは6つのカラーで、おすすめのドレスを紹介します。
ネイビー
ネイビーはフォーマルシーンの定番カラーであり、チュールや総レースなどの華やかなデザインでも上品な印象に仕上がります。冬の凛とした雰囲気にぴったりで、どんな年代の方にも似合いやすく、肌の色を選ばないのも魅力です。
結婚式では華やかさをプラスするために、レースやビジュー、スパンコールなどがあしらわれたデザインのネイビーのドレスを選ぶと良いでしょう。
シルバーやゴールドの小物で華やかさをプラスするスタイルもおすすめです。ゴールドやシルバーのアクセサリーを合わせると、より華やかな印象になります。
ボルドー
ボルドーは、深みのある赤ワインのような色合いで、華やかさと上品さを兼ね備えています。冬の落ち着いた雰囲気にもマッチし、大人の女性らしい魅力を引き立ててくれます。
ベルベットやベロアなどの素材を選べば、より温かみのある印象になり、冬らしさを演出できるでしょう。レースやビジューをあしらったデザインなら、華やかさが増し、結婚式という場にふさわしい装いになります。
より華やかさを出すために、小物を明るめにするのがおすすめです。赤やボルドーにはゴールドが相性良く、この時期ならではのレッド×ゴールドコーデを楽しむことができます。
ベージュ
ベージュは、柔らかく優しい雰囲気を持つカラーで、冬の寒さの中でも温かさを演出できます。肌馴染みが良く、顔色を明るく見せてくれる効果も期待できます。
ワントーンコーデにするとトレンド感もアップします。膨張して見えるのが気になる場合は、小物でバランスを取って大人コーデに仕上げると良いでしょう。例えば、黒やネイビーなどの濃い色のボレロやストールを羽織れば、引き締め効果があり、メリハリのあるコーディネートになります。
素材はレースやベロアなど、季節感のあるものを選ぶのがおすすめです。小物使いも大切です。ゴールドやシルバーのアクセサリーを合わせると、より華やかな印象になります。
マスタードイエロー
マスタードイエローは温かみのある色合いが、寒さを感じさせない華やかな印象を与え、季節感も演出できます。
少し冒険したいけど、派手すぎるのは避けたいという方にもマスタードイエローのドレスがおすすめです。個性的なカラーにはブラックを合わせると、メリハリのあるコーデが完成します。例えば、ブラックのボレロやストール、バッグなどを合わせると良いでしょう。
素材はベルベットやコーデュロイなど、温かみのあるものを選ぶと、冬らしさがさらにアップします。ネイビーやブラックなど濃い色の小物と合わせると、全体が引き締まり、バランスの取れたコーディネートになります。
ヴィンテージピンク
ヴィンテージピンクはくすみのある落ち着いたピンクで、大人の女性にぴったりの上品なカラーです。甘すぎず、大人可愛い印象を与えます。可愛らしさと華やかさを兼ね備えているため、結婚式のお祝いの場に最適です。
レースやチュール素材のドレスを選べば、フェミニンで華やかな印象になります。ベロアやサテン素材なら、より上品で大人っぽい印象になるでしょう。レースやベルベットなど冬らしい素材と組み合わせると、さらに魅力的です。
ヴィンテージピンクのドレスには、シルバーやゴールドのアクセサリーがよく合います。パールやビジューをあしらったアクセサリーも、華やかさをプラスしてくれるでしょう。
グリーン
冬の結婚式のお呼ばれドレスに、グリーンを選ぶのはいかがでしょうか。近年人気のカラーで、深みのある色味が冬の落ち着いた雰囲気に調和し、知的な印象を与えてくれます。
深いグリーンは上品で洗練された印象を与え、大人の女性らしさを引き立ててくれます。一方、明るいグリーンはクリスマスツリーを連想させ、冬の結婚式にぴったりです。
素材はベルベットやベロアなど、重厚感のあるものを選ぶと、冬らしさがさらにアップします。光沢のある素材やレース、ビジューと組み合わせることで、華やかさをプラスできるでしょう。
【デザイン別】冬の結婚式におすすめのドレス
カラーだけでなく、デザインにこだわるのもおすすめです。ここでは3つのデザインを紹介します。
袖ありデザイン
袖ありドレスは、露出を抑えつつ、上品でエレガントな印象を与えてくれます。冬の寒さ対策としても効果的で、ノースリーブのドレスに比べて暖かく過ごせます。見た目にも温かさがあり、冬らしい装いにぴったりです。
袖に透け感のあるデザインを選ぶと、カジュアルとは異なる上品なドレスアップが楽しめます。素材はベルベットやベロアなど、冬らしい素材を選ぶと良いでしょう。一枚で着てもおしゃれですが、ボレロやストールを羽織ることで、さらに華やかさをプラスできます。
パンツドレス
パンツドレスはスタイリッシュで洗練された印象を与え、周りの人と差をつけたい方におすすめです。ベルベットやベロア素材など、重厚感のある素材のパンツドレスを選ぶと、季節感を出せます。トップス部分にレースやビジュー、スパンコールなどがあしらわれたデザインを選べば、華やかさがプラスされ、結婚式という場にもふさわしい装いになるでしょう。
スカートよりも温かいため、冬の冷え性に悩む方にも安心です。足に生地が沿うことで温度の感じ方が変わるので、足の冷えが気になる方にもおすすめです。
動きやすいのもメリットの一つです。長時間座ったり立ったりする結婚式でも、快適に過ごせるでしょう。
ロング丈ドレス
ロング丈スカートは足元が温かく、インナーも合わせやすいので寒い冬におすすめです。特に、床まで届くロング丈のドレスはフォーマル感があり、結婚式という場にふさわしい華やかさを演出できます。着席しても足が出ないため、会場内で足元の冷えが気になる方にも適しています。
縦のラインを強調するため、スタイルアップ効果も期待できます。夏には重く感じるロング丈も、冬なら季節感がありリッチな印象になるため、格式ある会場へのお呼ばれにもぴったりです。
ただし、ロング丈のドレスは裾を踏んでしまう可能性があるので、注意が必要です。ヒールのある靴を履くなど、工夫しましょう。
女性が注意したい結婚式でのNGな服装
結婚式に着ていく服装は、結婚式のシチュエーションや時間帯を意識することが大事だとわかりました。ただ、女性の場合は、男性よりも服装の選択肢が多いため、迷うこともでてくるでしょう。ここでは、女性が注意したい結婚式での良くないコーデについて、その理由も含めて説明していきます。
白いワンピース
まず「白いワンピース」です。これは、絶対に避けるべきコーデだと心得ておきましょう。その理由は「白=花嫁の色」だからです。花嫁が着るドレスの色に関わらず、白を避けるのがゲストの常識です。もし、ゲストが白い服を着て出席すると、常識のない人だと思われても仕方ありません。さらに、花嫁を不快にさせるなど、その場の雰囲気を悪くする可能性が高くなってしまいます。
また、白に近い色も避けたほうが無難です。明るめのクリーム色などを選ぶと、照明の加減によっては白に見えてしまいます。春や夏などの挙式で明るめの色を着たい人は、ピンクや淡いブルーなど、パステルカラーやシルバーがかったグレーなどを選びましょう。
黒づくめ
次に良くないのは「黒づくめ」の服装です。もちろん、黒を着るのが悪いというわけではありません。ただ、目立たないように配慮するあまり、全身黒づくめでまとめてしまうのがよくないのです。黒づくめの服装は慶事には向いていないため、新郎新婦の門出を祝う感じがなくなってしまいます。もちろん、黒いストッキングもお祝いの席ではふさわしくありません。シンプルなベージュ系やラメ入りのストッキングなどを選ぶとよいでしょう。
もし、黒のワンピースを着る場合は、華やかに見えるものを選ぶのがポイントです。光沢のあるサテン素材、レースを取り入れたデザインなどがおすすめです。また、ボレロやバッグをベージュなどの明るい色にするのもよいでしょう。黒の服装を着たいときは、小物でバランスを取ることで、黒づくめになるのを避けることができます。
肩出しやミニ丈
肩出しやミニ丈のドレスも避ける必要があります。挙式や昼の披露宴に出席するとき、肩出しの服装はマナー違反です。もし、ノースリーブのワンピースを着用するなら、ボレロやショールなどの羽織り物を使って、肌の露出を抑えるとよいでしょう。ただし、透ける素材の羽織り物は避けます。
もちろん、露出度の高い服装は「肩出し」だけではありません。膝がむき出しになるミニ丈や、胸が大きく開いたデザインなどのドレスも露出度の大きい服装に含まれます。これらの服装も、結婚式には向いていないと心得ておきましょう。なお、夜の披露宴やカジュアルな二次会などでは、適度な肩出しであれば良い場合もあります。
ファーやアニマル柄
結婚式では「殺生」を感じさせるアイテムもご法度になっています。意外と知らない人もいるので、小物類も含めて、マナー違反になっていないか気を付けましょう。女性の小物には、ヒョウなどのアニマル柄が使われることが少なくないからです。
また、ファーアイテムの使用も避けましょう。冬場では防寒のためにファーボレロを着ていくこともありますが、結婚式の場にはふさわしくないのです。もし、ファーアイテムを着ていったときは、受付で預かってもらいましょう。マナー違反アイテムのなかでも、アニマル柄やファーは目立ちやすいため、くれぐれも注意が必要です。結婚式で同じテーブルにつく人などにも、ハラハラとした居心地の悪さを感じさせてしまうことでしょう。
サンダル
服装を決めるときは、足元まで気を配る必要があります。結婚式では足の指を見せるのはマナー違反です。その代表的なのがサンダルです。サンダルを履くと足の指がむきだしになるだけでなく、カジュアルなテイストが強くなります。また、かかと部分がないため、歩くとペタペタ音がして緊張感がないように感じられます。その姿が失礼にあたるのです。
もちろん、素足が厳禁なのは言うまでもありません。マナーを守るためにも、薄手のストッキングを履きましょう。ただし、夏場の結婚式ではルールが緩和される傾向が見られます。そのため、露出が控えめなオープントゥのパンプスであれば良い場合も増えています。もし、靴選びで悩んだときは、当たり障りのないパンプスにしておくと安心できるでしょう。
結婚式にふさわしいコートの選び方
寒い季節の結婚式に参加するには、式場までドレスやフォーマルウェアの上にコートを羽織っていかなければなりません。会場で着替えるとしても、式場に着て行ってもおかしくないコートが必要になるでしょう。この段落では、結婚式にふさわしいコートの選び方について解説します。
フォーマルな素材
コートは防寒のために着るものなので、どうしても厚みに目が向きがちです。しかし、フォーマルな場面で着る場合は、場の雰囲気や格式にマッチした素材で作られているかどうかという点も重視しなければなりません。ドレスのようなフォーマルウェアに合わせる場合は、コートもフォーマルな素材のものでなければバランスが取れないからです。色やデザインを選ぶ以前に、気を付けなければならない点といっても過言ではありません。
コートに用いられる素材はさまざまですが、どのような素材で作られているかによって生地の厚みだけでなく、風合いや質感にも大きな差が出ます。フォーマルにふさわしい高級感があり、上品に見える素材としては、ウールやカシミアがおすすめです。素材自体が保温性に富んでいるため、防寒着としての機能も十分に果たします。そのうえ上品さもあるので、フォーマルウェアとの相性は抜群です。丈の長いものを選ぶと、よりフォーマルさがアップします。
ナチュラルな色味
結婚式に着て行くドレスやフォーマルウェアに合わせる場合、コートの色味も大事なポイントになります。当日着るドレスの色に合わせる以前に、花嫁以上に目立たないようにすることも注意しなければなりません。鮮やかすぎる色は避け、ベージュやグレーなどナチュラルなカラーを選ぶと良いでしょう。
ベージュはどのような色のドレスやフォーマルウェアにも合わせやすいうえに、女性らしい柔らかな印象を与えます。もちろん、温かい印象を与えるのはベージュだけではありません。暖色系の色なら温かく親しみやすい印象を与えるのに役立ちます。
ただし、花嫁のドレスの色と被ってしまうと、お祝いムードに水を差してしまいかねません。できるだけ花嫁のドレスの色と被らないようにし、カラートーンをやや抑えめにするように心がけましょう。大人っぽくしたい場合は、コートの色をベージュではなくグレーにするのがおすすめです。ネイビーは、清楚で知的な印象を与えるのにも役立ちます。
上品なデザイン
ドレスやフォーマルウェアに合わせる際には、コートのデザインにも気を配りましょう。大前提としてフォーマルな場にふさわしい、品の良さを感じさせるデザインであることが重要です。色やデザインが華やかな結婚式のドレスに合わせるのですから、コートのデザインはできるだけシンプルなものが良いでしょう。どのようなドレスと合わせてもすっきりと落ち着いて見えるはずです。
たとえば、ノーカラーのシンプルなシルエットのコートは、どんなデザインのドレスとも相性が良いとので、1着手元に置いておけば、急にコートが必要になったときでも重宝します。フォーマル用として特におすすめなのは、襟付きのチェスターコートです。
上品でシルエットも美しいので、華やかなドレスともよく合います。
カジュアルからフォーマルなシーンまで、あらゆる場面で着用できるのはトレンチコートです。ベルトでウエストを絞るとメリハリのあるシルエットになります。どのような素材のコートでも、スタイルアップを狙うなら、ウエストにリボンがついているデザインを選ぶのがおすすめです。
迷ったら黒いコート
フォーマルな場で着るコート選びに迷ったら、とりあえずどのようなシーンでも着用しやすいものを1着手元に置いておくようにするとよいでしょう。具体的には、黒いコートがおすすめです。黒なら冠婚葬祭のどのシーンでも着られるため、着回しの効くアイテムとして重宝します。黒いコートは素材やデザインの選択肢も多く、流行にも左右されません。フォーマル用に1着だけ選ぶのであれば、他の色より向いているといっても良いでしょう。
ただし、結婚式に着て行く際には、注意も必要です。 ロング丈のコートは、前を閉じてしまうと全身が真っ黒なイメージになりやすく、お葬式を連想させてしまいかねません。結婚式で着用するなら、アクセサリーや小物で華やかさをプラスするなど、黒一色にならない工夫をすることも大事です。
結婚式にはNGのコート
結婚式にふさわしいコートがある一方で、結婚式で着るとマナー違反になってしまうコートもあります。気付かずに着て行って恥をかかないように、あらかじめどのようなものがふさわしくないのか知っておきましょう。この段落では、結婚式に着てはいけないコートについて解説します。
毛皮やアニマル柄
結婚式はおめでたい席なので、縁起の悪いものを持ち込むことは避けなければなりません。殺生を連想させるものも、お祝いの席ではタブー視されるものの1つです。毛皮やアニマル柄にはゴージャスさがあるため好む人もいますが、結婚式の席では、殺生を連想させる縁起が悪いものとして忌み嫌われます。
本物の毛皮ではなく、フェイクファーだとしても、毛が周りに飛び散ることもあるので控えた方が良いでしょう。ただし、ボレロやコートの首元についているワンポイントファーは、あまり問題視されません。例外的に認められているといえます。
毛の生えていない革製のコートであっても、殺生を連想させるという点では同様です。しかも、革コートはテイストがカジュアルなので、フォーマルなドレスと合わせるとバランスが悪くなります。もちろん、コートは防寒着ですから、暖房の効いた室内では着用しません。クロークに預けるなら、どのようなコートを着て行っても問題ないのではないかと思う人もいるでしょう。
しかし、縁起を重んじるお祝いの席にゲストとして呼ばれているのです。忌み嫌われていることを知りながら、あえて選んで着て行くのはマナー違反だといわれても仕方がありません。
真っ白なコート
結婚式において、白は花嫁を象徴する色です。当日、花嫁が着る衣裳と色が重なってしまう可能性が高いため、花嫁以外が着るのは結婚式のマナーに反します。たとえ、当日花嫁が白以外の衣裳を着ることが事前にわかっていたとしても、白いコートを着て行くのは避けた方がよいでしょう。
コートは入口で脱ぐものですが、帰りの際に花嫁が見送りをすることもあり得ます。もし、花嫁の目に触れるのを免れても、新郎新婦の親族の目に触れれば、マナー違反を不快に思うかもしれません。
特に式場が屋外の場合は、披露宴の最中にコートを着用することも考えられます。入り口で脱いでクロークに預けるつもりで着て行ってしまうと、寒くても羽織ることができないので注意しましょう。
また、極端に明るいベージュのコートは、写真では白く映ってしまうことがあります。実際は白ではないのに、マナー違反に見えてしまうこともあるので、式の最中に着ることが予想される場合は避けた方が無難です。