押さえておきたい結婚式のテーブルマナーについて徹底解説します
更新日:2024/5/3

結婚式のテーブルマナーを解説! 押さえておきたいポイントを徹底解説!

結婚式に参列したら、披露宴にも出席するという人がほとんどでしょう。披露宴といえば食事が付き物です。フォーマルな雰囲気のなかで食事をする場合は特にテーブルマナーが重要になります。写真やビデオなど記録に残る可能性も高いので、恥をかかないように正しいテーブルマナーを知っておきましょう。この記事では、結婚式のテーブルマナーについて解説します。

食事の基本マナーのポイント

披露宴の食事マナーといっても、披露宴でのみ通用するといった特別なものではありません。どのような席でも当てはまる共通の食事マナーです。身につけておいて損はないので、しっかり覚えましょう。まず、食べるときはできるだけ音を立てないようにするというのが基本です。

クチャクチャという咀嚼音はもちろん、カトラリーが触れ合うカチャカチャという音にも注意します。椅子に腰かける際には、背もたれに寄りかからないようにしましょう。背筋を伸ばした姿勢を保って座ることが大切です。食事中、髪に触れると不衛生な印象を与えがちです。周りの人が不快に感じる行動は慎みましょう。

食べるペースを周りの人と合わせるのもマナーです。早すぎても遅すぎてもよくありません。スピーチや余興が始まったら、食事の手を止めてその人のほうを向くというのも、披露宴では大事なマナーです。食事中に席を外すことがないように、トイレは食事の前に済ませておきましょう。

カトラリーはそれぞれ用途が決まっています。用途を守って食事をするということも基本的なマナーです。ナイフを使って料理を口に運んではいけません。フォークで刺した料理は一口で食べきるようにしましょう。そのためには、一口サイズに切ってからフォークに刺す必要があります。

披露宴のテーブル

バッグと着席時のマナーのポイント

パーティー中のバッグは、椅子の背もたれと背中の間に置く、もしくは膝の上に置くのが基本的な定位置となります。小さくて目立たないバッグであってもテーブルの上に置くのはマナー違反です。椅子に掛けるのも避けた方がよいでしょう。

ナプキンのマナーのポイント

食事の際はナプキンを広げて使います。ナプキンの使い方にもマナーがあるので覚えておきましょう。席に着いたとき、皿の上にナプキンが乗っていてもすぐに広げてはいけません。ナプキンを広げるタイミングは乾杯の後です。食事が始まる直前に広げるので、それまでは触らないようにしましょう。

ナプキンは、膝の上に二つ折りにして置きます。三角形に折っても長方形に折ってもかまいません。輪になった部分がお腹の前に来るようにして膝の上に乗せます。間違っても首元に掛けてはいけません。席を離れる際には、座面の上に置くか背もたれにかけるのがマナーです。

ナプキンでは汚れた口元と手指だけを拭きます。拭く際に使うのは、折ったときに内側になる部分だけです。食事が済んだら、軽くたたんでテーブルの上に置きます。その際、たたみ方に注意が必要です。きっちりたたんでしまうと、料理がおいしくなかったという意味になってしまいます。少し崩した形でテーブルの上に置くのも大切なマナーです。

乾杯とドリンクのマナーのポイント

乾杯やドリンクを飲むときにもマナーがあります。きちんと守れるように、あらかじめ知っておきましょう。披露宴では食事前に乾杯があるため、グラスにお酒が注がれます。お酒が飲めない場合でも、乾杯酒を断るのはマナー違反です。周りの人と同じように注いでもらいましょう。自分たちでドリンクを注がなければならない場合でも、テーブルに着いてすぐに注いではいけません。司会者の案内を待ってから注ぎます。

乾杯の合図があったらコップを胸の高さまで持ち上げます。フォーマルな場では、グラス同士を合わせる動きはしません。グラスに注がれたドリンクは、最後まで飲み干さないようにします。飲み干してグラスを空にするのはマナー違反です。また、ドリンクが注がれているときにはグラスを持ってはいけません。テーブルの上に置いたグラスに注いでもらうようにします。

披露宴の乾杯風景

カトラリーのマナーのポイント

カトラリーは、種類ごとに持ち方や使い方が決まっています。メニューに合わせて複数のカトラリーを使い分けなければなりません。事前にどの順番に使えばよいか覚えておきましょう。間違ったカトラリーを選ぶと、食べにくいだけでは済みません。マナー違反になるので、基本的なマナーは身に付けておくことが大事です。ナイフとスプーンは右手、フォークは左手で持ちます。ナイフとフォークは上からつかむように持ちますが、スプーンは鉛筆持ちです。

カトラリーはコース料理のメニューに合わせて並べられているので、外側から順番に使いましょう。食事中にカトラリーから手を放すときは、皿の上に八の字に置きます。食事中であるということを表す置き方です。食事が終了したら4時の方向にカトラリーを揃えて置きましょう。皿を片付けてよいというサインなので、こうすることで次の料理が出てきます。

カトラリーを落としたときは、自分で拾ってはいけません。周囲の人に詫びたうえで、スタッフに声をかけて新しい物をもらいましょう。会場によってはナイフレストが用意されていることがあります。箸置きのようなものなので、ある場合は使用後のナイフとフォークはそこに戻すのがマナーです。

食事中のマナーのポイント

披露宴などで出されるコース料理では、普段あまり食べる機会のないものが出る場合もあります。食べ方のマナーもあらかじめ知っておきましょう。フレンチのコースでは、最初にアミューズが出ます。アミューズはオードブルよりも前に出てくる料理です。食前酒を楽しむためのもので、容器に1人分ずつ乗せられています。一口で食べる前提で作られているため、カトラリーがない場合もあります。その場合は手で食べましょう。細かく分けて食べるのはマナー違反です。

スープは音を立てないように注意します。熱くてもフーフー息を吹きかけて冷ましてはいけません。イギリス式では手前から奥に、フランス式では奥から手前にすくって飲みます。ただし、日本ではどちらの方法で飲んでも問題ありません。皿に少し残すようにして食べ終えるのがマナーです。

パンは一口ずつ小さくちぎりながら口へ運びます。丸ごと持ってかじりついてはいけません。料理よりも先に運ばれてきた場合でも、料理と共に食べるのがマナーです。メインの肉料理を食べ切るのと同じタイミングで食べ終わりましょう。披露宴はフォーマルな場なので、パンをスープに浸すのはマナー違反です。皿に残ったソースを付けて食べるのも避けた方がよいでしょう。メイン料理は肉も魚も一口ずつ切って口に運びます。最初にすべて一口大に切ってしまうのはよくありません。左端から順番にカットしながら食べるようにしましょう。

披露宴の食事

絶対避けたいNGな食事のマナー

マナーをなかなか覚えられない場合でも、絶対にしてはいけないことだけは先に覚えてしまいましょう。特に披露宴はお祝いの場です。周りの人を不快にする食べ方は避けなければなりません。たとえば、音を立てて食べるのはマナー違反です。カトラリーと食器が触れ合う音も、食べるときの咀嚼音も可能な限り立てないようにしましょう。

日本人は普段からの習慣で食器を持ち上げるクセがついています。しかし、洋食のマナーでは、食器は持ち上げないのが基本です。ティーカップなど取っ手が付いたもの以外は持ち上げてはいけません。

食事中に不衛生な動きをするのも周りの人を不快にします。食事をしながら顔や手を触らないようにしましょう。カトラリー類で相手を指したり振り回したりするのも問題です。特にナイフは危険なので、皿から10cm以上持ち上げないようにしましょう。

食器に覆いかぶさりながら食べるのもよくありません。テーブルと身体のあいだはこぶし1個分くらい離し、正しい姿勢を維持しながら食べましょう。食事中に中座するのもマナー違反です。食事のペースは速すぎても遅すぎても問題があります。周りとペースを合わせて食べましょう。

和食の場合

披露宴の料理が洋食とは限りません。和式の結婚式では食事が和食会席になる場合もあります。迷わずに食べられるように和食のマナーも押さえておきましょう。最初に出てくる先付けは、複数の料理がひとつの容器に盛り付けられているのが特徴です。どれにしようか迷いながら箸を料理の上で動かすのは「迷い箸」といって忌み嫌われます。気を付けましょう。

お吸い物の蓋は、食べている最中は裏返してお椀の少し奥に置き、食べ終わったら、運ばれてきたときと同じ状態に戻します。向付けの刺身を食べるときは、手皿で醤油を受けてはいけません。小皿を持ち上げながら食べることで醤油が垂れるのを防ぎます。焼き物は、左側から順番に小骨を取り除いて食べ進めるのがマナーです。

煮物は一度口につけたものを器に戻すことのないようにします。大きいまま箸でつまんでも一回では口に入り切りません。皿の上で切り分けてから口に運ぶようにしましょう。揚げ物はてんぷらが定番です。盛り付けを崩さないように手前から食べましょう。茶碗蒸しは、食べる前に軽くかき混ぜてから食べます。ごはん・止め椀・香の物はセットで出されるので、バランスを考えながら食べ進めることが大切です。どれかひとつだけ残ってしまうことのないようにしましょう。水菓子・甘味は食事の最後を締めくくるデザートです。種のある果物が出たときは、種を1カ所に寄せておくことで食事後もきれいに見えます。

披露宴の食事

食べられない食事がある場合はどうする?

苦手な食べ物が出てきたときや、お腹いっぱいのときには残してもかまいません。食べられないものがあるときは、無理して食べなくても大丈夫です。残っている状態でもスタッフに声をかければ、皿を下げてもらえます。皿の上で4時の方向にカトラリーを揃えて置くのが皿を下げてほしいという合図です。アレルギーがあって食べられないものがあるときは、事前に伝えておきましょう。無理して食べると具合が悪くなることもありえます。事前に伝えておけば別の料理で対応してもらうことも可能です。

正しいテーブルマナーを覚えて、披露宴を楽しもう

披露宴は新郎新婦を心からお祝いするための席です。最低限のマナーはきちんと身につけておきましょう。ただし、終始マナーにばかり気を取られていたのでは披露宴を楽しめません。その場を楽しむのも重要なマナーです。大事な場面でも自然にマナーを守った行動ができるように、普段からマナーを守った食べ方を実践しておきましょう。

この記事の著者

  • DRENiコラム編集部​

レンタルドレス「DRENi」を運営。公式インスタグラムにてドレス​のコーディネートや結婚式にお呼ばれされた時のドレスアップマナーなどを配信中。

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