アフタヌーンドレスとは?ドレスの選び方やマナーを解説!
昼様式の正装であるアフタヌーンドレスは、正しくマナーを守って着ることが大事です。間違った着方をして恥をかいてしまわないよう、アフタヌーンドレスの選び方やマナーについて理解しましょう。
アフタヌーンドレスとは
アフタヌーンドレスという名前は聞いたことがあっても、実際にはどのようなものを指すのかよくわからないという人がいるかもしれません。着こなし方やマナーを解説する前に、アフタヌーンドレスの特徴やほかのドレスとの違いなどについて解説します。
アフタヌーンドレスの特徴
格式の高い儀式や冠婚葬祭に出席する場合、またそれらが行われる場所の格式が高い場合は、出席者の着て行く衣服も正装でなければなりません。正装自体にも格があり、正装に準じたスタイルは準礼服という形で別に設けられています。アフタヌーンドレスは格式の高い行事で着る正装の1つです。
アフタヌーンドレスという名前が示す通り、昼間の行事で着るためのもので、女性が着る服装の中で最も格式が高いとされています。しかし、いくら格式が高い服装でも、アフタヌーンドレスを夜に着るのはマナー違反です。夜にはイブニングドレスという別の正装があるので、着る時間帯を間違えないようにしましょう。
アフタヌーンドレスは、一般的にはなかなか目にする機会のない服装ですが、テレビや雑誌などを通じて目にしたことはあるはずです。昼間に行われる皇室の行事で、皇后など皇室の女性や行事の参加者などが身にまとっているのを見たことがあるでしょう。正式な行事で着るものなので、着こなしにも厳格な決まりがあります。
たとえば、マナーの関係上、肌の露出を控えたデザインになっているのが普通です。格式の高い場で着るものなので、デザインはもちろん、色や柄も派手過ぎないものが良いとされています。アフタヌーンドレスを着て行くような場は、かなり厳かで落ち着いた雰囲気になるはずです。一般の人が着るとしたら、高級ホテルで行われる結婚式や格式の高い儀式などでしょう。
アフタヌーンドレスとイブニングドレスの違い
アフタヌーンドレスもイブニングドレスも女性のもっとも格式の高い正装という点は同じです。しかし、着る時間帯が異なります。アフタヌーンドレスは昼の正装、イブニングドレスは夜の正装です。着る時間が違うために、衣裳としての特徴も大きく異なります。もっとも違う点は、肌の露出です。イブニングドレスでは、肌を露出する方がマナーとして正しいとされます。その点、アフタヌーンドレスは真逆です。アフタヌーンドレスは肌の露出をできるだけ抑えなければなりません。
女性がドレスを着用したとき、肌が露出する部分といえば、胸元や背中、腕、脚です。肌の露出がマナーとされるイブニングドレスですが、実は足元の露出はほとんどありません。スカート丈はアフタヌーンドレスよりも長く、つま先が完全に隠れるのが普通です。場合によってはそれ以上長いこともあります。逆に、胸元や背中の開きは大きく、袖もほとんどないのがイブニングドレスの特徴です。
一方、アフタヌーンドレスはスカート丈がくるぶしくらいのものもあり、どんな靴を履いているのかがよくわかります。それに対して、胸元や背中は詰まっているのでほとんど露出はありません。袖も七分袖以上の長さが一般的なので、腕の露出も少ないのが特徴です。また、アフタヌーンドレスは光沢のない生地を選ぶのがマナーですが、イブニングドレスは光沢のある高級感のある生地が良いとされる点も違います。
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アフタヌーンドレス選びのポイント
格式の高い冠婚葬祭や儀式などに適したアフタヌーンドレスとはどのようなものなのでしょうか。一般人は着る機会があまり多くないため、どのようなドレスを選べばよいのか悩んでしまうかもしれません。ここからは、アフタヌーンドレス選びのポイントについて解説します。
生地
昼間に着る服装の場合、光沢のあるものは避けるのがマナーとされています。服に合わせる靴やバッグ、アクセサリー類はもちろん、ドレスの生地も光るものは避けるのが基本です。ですから、アフタヌーンドレスも、できるだけ光沢を控えた生地で作られているものを選ぶことが大事です。
光沢のある生地の方が高級感を演出しやすいため、アフタヌーンドレスを初めて選ぶときは、つい光沢のあるものに目が行ってしまうかもしれません。しかし、光沢が控えめでも高級感のある生地はあります。アフタヌーンドレスの素材としては、あまり光らず上品に仕上がるシルクがおすすめです。自然光の下で映えるような優しい色味の生地を選ぶと良いでしょう。
招待状に「平服」と案内されている場合を除き、フォーマルなドレスコードが求められることが少なくありません。特に、挙式から出席する場合は、フォーマルな服装を心掛けることが大切です。一方、二次会から出席する場合は、服装の自由度も高くなる傾向がみられます。二次会のときは、スーツやパンツスタイルにするのも一案です。
夏のアフタヌーンドレスに向いているのはオーガンジーやシフォンなど軽めの生地です。透け感はあまりない方が良いとされていますが、暑い季節でも露出を抑えるために、袖や胸元の部分にはやや透け感のある生地を用いることが少なくありません。冬はベルベットやサテン生地がよく使われます。ただし、ベルベットもサテン生地も基本的に光沢のある生地です。できるだけ光沢を抑えた自然に見えるものを選ぶようにしましょう。
上質なレース生地もアフタヌーンドレスに適しています。ただし、総レースにすると高級感は出ますが、厚み次第では重みも出てしまうので注意が必要です。レースは袖や胸元以外は通常の生地に重ねて使うことが多いので、レースが施されている部位や分量にも注目しましょう。
デザイン
アフタヌーンドレスは露出をできるだけ控えるのがマナーなので、デザイン的にも袖丈が七分袖以上のものが一般的です。袖の短いものやノースリーブのものもありますが、そのようなものは、着用時にジャケットを羽織るようなデザインになっています。
胸元や背中も極力露出させないのがアフタヌーンドレスの基本なので、マナーを守ったデザインのドレスを選ぶことが重要です。できるだけ胸元の開きが少ないデザイン、あるいはしっかり詰まったデザインのものを選ぶと良いでしょう。しかし、夏場などは首元が詰まっているデザインだと暑苦しく感じるかもしれません。首元の形や素材が工夫されているものを選ぶようにしましょう。
スカート丈は少なくとも膝下までの長さは必要です。アフタヌーンドレスは、露出を控えるのがマナーなので、基本的には長めの方が良いとされています。あくまでも正装として選ぶのですから、くるぶし丈かそれ以上のものを選んでおいた方が良いでしょう。
全体としてもあまり奇抜なデザインではなく、シンプルな落ち着いたデザインがおすすめです。儀式や場所の格に合うように、着たときの姿が上品に見えるものを選びましょう。ドレスを見ただけでは、デザインが体型に合っているのかがよくわかりません。実際に袖を通して、鏡越しにどのように見えるかをしっかり確認することも大事です。胸元や袖口、ウエストの切り替え、スカートの裾など、デザインをチェックすべき点はたくさんあります。
結婚式でのアフタヌーンドレスについて
結婚式でアフタヌーンドレスを着る場合、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。万が一失礼があっては大変です。大切な席でマナー違反をしないように、ここからは結婚式でのアフタヌーンドレスについて解説します。
結婚式でアフタヌーンドレスを着用する際のポイント
結婚式でロングドレスを着るのは花嫁だけだと思っている人が多いかもしれません。日本ではアフタヌーンドレスやイブニングドレスなどロングドレスに馴染みがないため、ゲストが実際に着ているところを見たことがないという人もいるでしょう。
しかし、結婚式を行うホテルの格式が高い場合は、正装していくのがマナーです。結婚式は昼間に行われることが多いので、アフタヌーンドレスを着なくてはならない状況になることは十分あり得ます。また、新郎新婦の母親が結婚式で着る服装は正装です。日本では和装が当たり前のように選ばれますが、実は和装よりも動きやすいアフタヌーンドレスで出席することも可能なのです。いつアフタヌーンドレスを着る機会が訪れるかわかりません。いざというときに正しく着られるよう、着こなし方のポイントを覚えておきましょう。
昼間の結婚式に出席する際には、露出はできるだけ避けなければなりません。もしも背中や肩が開いているドレスを選んだ場合は、ショールやボレロなどの羽織り物で隠すようにしましょう。そうすれば、アフタヌーンドレスとしての条件を満たすことができます。
アフタヌーンドレスのスカート丈は長い方が良いとされていますが、結婚式に出席するときは、あまり長すぎない方が無難です。くるぶしよりも上で、靴が見えるくらいの長さのものを選ぶと楽に動けます。
白は花嫁の色なので、花嫁が白のドレスを着ない場合でも避けるようにしましょう。総レースも花嫁と被る可能性が高いといえます。レースは袖や胸元など部分的に取り入れたデザインを選んでおいた方が無難です。
結婚式に最適なアフタヌーンドレス
結婚式にアフタヌーンドレスを着るのであれば、自分をどのような雰囲気に見せたいかを考えて素材やデザインを選ぶようにしましょう。Aラインのロングドレスはシルエットが美しく華やかです。品よく女性らしさを演出できるので万人向けといえます。
かわいらしい雰囲気を出したいなら、シフォンドレスがおすすめです。素材が軽いので丈が長くなっても歩きやすく、小柄で華奢な女性でも楽に動けます。クールな印象の女性に似合うのは、大人っぽいイメージのIラインのドレスです。かわいらしいデザインが苦手という人にも向いています。基本的に長身の人に向くデザインです。小柄な人が着る場合は、ボレロやショールなどを羽織って、上半身にボリュームを出してバランスを取るようにしましょう。
アフタヌーンドレスはマナーを守って着こなそう
昼の正装であるアフタヌーンドレスを着用するシーンは、基本的にフォーマルな場になります。特にマナーが重視される場になるので、着こなしや立ち居振る舞いには注意が必要です。特に結婚式でアフタヌーンドレスを着るときには気を付けるべきことがたくさんあります。
機会が多くない割に制約が多いアフタヌーンドレスが必要な時には、レンタルを上手に活用するのもおすすめです。