七五三とは
七五三は、お子さまが3歳、5歳、7歳になった年の11月15日にお子さまの成長を感謝するため、その土地を守ってくださる神様に参拝する日本に古くからある伝統行事の一つです。由来は諸説ありますが、お子さまの性別によってタイミングがあり、男の子の場合は3歳、5歳に、女の子は3歳、7歳に行うのが通例です。
毎年11月15日が七五三の日とされていますが、最近では10月~11月の吉日や土日祝日などを利用して、お祝い、お参りを行われることが多いようです。また、最近は近くの神社に限らず、歴史ある神社や景観の美しい神社、ご家族の思い出のある神社など、特別な思いのある場所にお参りに行くケースも増えています。
七五三の服装の選び方
七五三は神社でのご祈祷をするケースが多く、その場にふさわしい服装で臨むのが良いでしょう。また記念写真を撮ったりすることが多いため、ご両親もきちんとした服装で臨みましょう。
母親の服装には、お子さまのような決まりがあるわけではありませんが、あくまでお子さまが主役のため、子どもの晴れ着を立てる服装であること、ご両親の服装に統一感を持たせることが大切です。
お子さまの服装より格を下げる
主役はお子さまですので、ご両親の服装がお子さまよりも格が上がらないようにしましょう。ご両親だけでなく、祖父母などのご家族も同様です。例えば、お子さまが洋装の場合は、母親も洋装が適切です。洋装よりも和装のほうが格上とされているため、お子さまが洋装の場合は和装を避けるべきです。お子さまが和装の場合は、母親は洋装と和装のどちらでも構いません。
洋装の場合
フォーマルさを感じられる服装であればよいため、スーツ、セットアップ、ワンピースが人気です。ネイビーやベージュ、淡いピンク、グレーなどのベーシックなカラーのスーツやワンピースが定番かつおすすめで、ジャケットを羽織るとよりフォーマルな印象になります。パンツスーツでも問題ありません。
またシンプルなネイビーのスーツなどはその後の学校行事やオフィスシーンでも着回せるため、ベーシックなスーツを一着揃えるというのも賢い選択です。
和装の場合
和装の場合、訪問着や付け下げ、色無地などを選ぶことが一般的です。
既婚女性の第一礼装は黒留袖や色留袖ですが、七五三で着るには格式が高すぎてしまいます。
訪問着は、黒留袖や色留袖に次ぐ準礼装の着物で、年齢や結婚の有無に関係なく着用できることから幅広いシーンに活用されています。付け下げは、もともと訪問着の華やかさをなくす目的で作られているため、柄も少なく落ち着き感があります。また、色無地は白と黒を除いた無地の着物のことで、七五三や入学式などのフォーマルなシーンで着用する格式高い着物です。見た目がシンプルなためお子さまの着物を引き立ててくれます。
洋装の場合のポイント
全身暗い印象にならないように
全身黒やネイビーの服装でも暗い印象にはならないように、ブローチやネックレスなどの小物で華やかさを足すと良いでしょう。黒ももちろん問題ありませんが、柔らかい印象のネイビーやグレー、ベージュの方が優しい雰囲気に仕上がります。
動きやすさも大切
当日、荷物が多いことやお子さまを抱っこすることなどを考えて動きやすい服装も意識しましょう。動きやすさを重視してパンツスーツを選ぶ方もいらっしゃいます。また、神社は砂利道も多く、ヒールのあるパンプスを履く場合、履き慣れたヒールが太めのローヒールのものを選んでおくと安心です。
七五三の服装の注意点
カジュアルすぎない
格下だからといって普段着のようなカジュアルな服装はハレの日に相応しくありません。デニムやジャージ、パーカー、ブーツのようなカジュアルすぎる服装は避け、なるべく上品さや高級感のあるデザイン、落ち着いたカラーの服装を選びましょう。
露出を控える
決まりはないといえ上品であることは重要なため、露出の多い服装は避けましょう。袖なしのワンピースやミニ丈のスカートは避け、肩を隠せる上品な装いを選ぶことをおすすめします。また、ヒールの高すぎる靴も控えめにしましょう。肌の露出が多い服装は、神前での作法に適さないというのが一般的な考え方です。