

BORN IN BRITAINをコンセプトに、毎シーズン、音楽やスポーツを中心とした英国の様々なユースカルチャーをフィーチャーし、独自のアレンジを加えたアイテムを展開するポール・スミスがディレクションするカジュアルブランド。

当時、服作りに使われていた機械は、ミシンとアイロンを除いては発明されたばかりで、ニューボールド氏のエンジニアとしての技術は非常に貴重であった。カッティングテーブル、原反を巻きつけるロッド、それを機械に取り付けるプラケット、ロッドからテーブルに布を広げるときに押えておく機械(バンドル、プレス)、その他必要な道具は、ニューボールド氏がデザインし、工場内の作業場で作られた。彼はこうした技術をマリオネット氏に教え、以後、彼もそれを使いこなすようになった。カッティングルームにあるバンドナイフは、ニューボールド氏とマリオネット氏によるデザインで、建物の補強のための支柱に取り付けられている。

当初、この工場では、スリーピーススーツ、スモック、シャツ、オーバーオール、ソフトハットなど、一通りの服を作っていた。売り先は、ショップの顧客だけでなく、ダービー周辺の村々などの住人も含まれていた。製品は主に、マリオネット氏がポニーや、軽馬車に乗って配達、同時に集金と、可能なところからは次のオーダーも受けていた。1900年代に入り、工場の生産品目は拡大し、炭鉱夫の作業服、軍服、警察、消防、救急隊のユニフォームなども作るようになった。近年では、シャツ作りを専門とし、70年代始めに、当時独立したばかりだったイギリス人のデザイナー、ポール・スミスと深い関わりを持つようになった。


R.ニューボールドのコレクションは、この工場が過去に生産していたことで良く知られている、本物のスタイル、服をベースにしている。ポールは、その真のアイデンティティーを見つけるため、ニューボールドの歴史を綿密に調べ上げた。この「真のアイデンティティー」が新しい商品ラインのデザイン、ショップ、マーケティングの方向性を決めた。

オリジナルのパターンだけでなく、工場それ自体も、創設者であるニューボールド氏によってデザインを備えた、機能的で工業的な木製の道具類を持ち、新しく、エキサイティングなショップコンセプトのパーフェクトな青写真となっている。ニューボールドのあらゆる印刷物〜下げ札、グラフィック、ロゴ、パッケージ、スイングチケット〜は、工場内で保存されていたオリジナルの関係書類を元に、デザインされた。


R.ニューボールドの顧客層は、単に伝統だけを求めているのではない。彼らは加えて、ファッション性のあるモダンなアレンジを求めているのである。現在のR.ニューボールドは、ワークウェアやサービスのルーツを継承し、英国のアルチザンルックからインスパイアされたコレクションで、そこに現代技術を駆使した素材やモダンさをミックスしている。残念なことに、シャフツベリーの工場で作られていたR.ニューボールドは、もう存在しないが、そのスピリットは今もまだ生きている。
